ブプレウラム~高冷地~

ブプレウラム(Bupleurum)の栽培 ~北海道~ 

生理・生態:短日でも花芽分化するが、高温長日で開花が促進される。冬期は加温に13~14時間以上の電照をすると開花は早くなる。春播きの高温期は草丈が短く、秋播きの短日期は草丈が長くなる。

播種・育苗
◎発芽温度
 10~15℃。20℃以上では発芽が劣る。高温期は播種、潅水後トレイごと冷蔵庫に入れ
 催芽する(例:8℃ 1週間)。
 芽の動きがわずかに確認できたらハウスへ移動する。(遅れると徒長する)
◎播種
 プラグトレイ(288穴がお勧め)を使用する。
1穴に種子を1~2粒播き、バーミキュライトをふるいに掛けて薄く覆土する。発芽後1本に間引く。
直播の場合・・・・低温期はそのまま播種しても大きな問題はないが、
 高温期は催芽してからが良い。催芽直播は覆土はやや深めの5mmほど。
(施肥例)-備考欄参照
 pHは6.0位にする。窒素過多は葉やけの原因になるので注意。

定植:本葉3~4枚の頃に定植する。株間は植付け時期によって変えた方が良い。
株間のネットを1段敷いて定植する。定植直後の潅水は、苗が倒れないように注意。
条間×株間
秋~冬播きは15×15㎝または20×10㎝
春~夏播きは12×12㎝または15×15㎝(端は2本立も可能)

管理
◎ハウス栽培の場合は多湿に注意して換気を充分に行う。また、潅水は生育中期(草丈40~
50㎝位)
までは普通に行うが後期はやや少なめにして硬いしまった品物を作るように心がける。特に晩
秋~~冬出荷の場合注意をする。
◎ネットは生育に応じて引き上げる。
◎葉焼けの症状を発見した場合は応急措置として遮光、追加潅水は良くない。

採花・出荷:切り前の判りにくい花であるが基本的には黄色い花が各枝に少しずつ咲いているときが適期である。
※天花の1房、側枝の1~2房落とす頃、
※主茎の色の変化、赤っぽくなる度合い(気温の影響も受ける)=収穫作業の目安になる
早く収穫すると水上げが悪くなることがあるので注意。
長さ、ボリュームで分け、水揚げ後10本または5本を束とし1箱50~100本入りで出荷する。

病虫害
※ 育苗期の高温・多湿は立枯病が発生するので注意。温度を下げることで回避する。
酷い場合はオーソサイド水和剤の粉を軽くふりかける。
※ 菌核病の予防には土壌消毒が有効。
※ 生育中、灰色カビ病に注意する。
※ 乾燥期は葉ダニに注意する。

上手に発芽させるポイント=低温+暗黒 です。全国共通の項目です。

1)播種&育苗:発芽適温10~15℃ 暗黒で◎ 光は×
A トレー播種後に冷蔵庫へ入れる。
(例)8℃ 7日間→(発芽徴候確認)遮光したハウスへ
+3日目くらいから揃って発芽します。
5℃ 10日間→15℃ 2~3日間→(発芽徴候確認)遮光したハウスへ
すぐに発芽します。

B 催芽播種 10~12℃で催芽後播種(一部の方が行われています)

発芽庫 10~15℃、暗黒

発芽揃い

施肥目安
EC 0.2未満N5~8 P5 K5~8 kg/10a
0.2以上上記の1/2
0.3以上〃1/3
0.4以上無施肥
定植 12cm~15cmネットに1本
(高冷地 春~夏定植)

株幅でその後の生育を見極めて下さい。
大きくし過ぎると葉焼けの原因となります。
(この圃場はやや大きくなりすぎ)

潅水止め(極控え)
花首が硬くしっかりした切花が良品とされます。

そろそろ出荷が出来ます。各枝の第1花房が開花、側枝が硬くなっています。